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つれづれ読書日記

日々の読書感想を、読みっぱなしにしないで忘れないうちにメモしておきたいと思います。

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モリのアサガオ 7巻

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「モリのアサガオ」最終巻。

主人公と同年齢の死刑囚、渡瀬満の秘密が明らかにされる。渡瀬は両親を殺され、自分も傷つけられて野球ができなくなる。10年後に仇討ちを果たしたあと1年の放浪の後に出頭し逮捕される。復讐を果たすときに相手に抱かれていた子どもを偶然殺してしまうのだが、子どもの存在を知っていて殺したと嘘の証言をして死刑の判決を受ける。
なぜ渡瀬は嘘の証言をして死刑を受け入れたのか、その謎がついに明らかにされる。渡瀬は復讐の連鎖を立つため(自分の妹を復讐から守るため)死刑を受け入れたのである。
そして4年後、主人公の手によって、絞首刑が執行されてしまう。

この作品はなんとも不条理で矛盾に満ちた死刑制度の問題点に深く迫った作品である。果たして、国家の名のもとに人間が人間を殺すなどということが許されるのだろうか。しかし、被害者の家族のどうしようもない感情はどうなる。昔あった「仇討ち」を許さないためにも国家による合法的な復讐であり、仇討ちの代行である死刑は必要悪なのであろうか。
たくさんの解決できない問題を提起し考えさせる。

筆者の立場としては、誘導尋問や自白強要などの権力によって作られた冤罪の多さを考え、国家による犯罪を許さないという観点からも、死刑は廃止すべきであると思う。再審制度を充実させたうえで、死刑に代わる究極の極刑としての本当の意味の「無期懲役」の導入がのぞまれる。
モリのアサガオ 7―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (7) (アクションコミックス)
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テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/02/09(土) 13:30:18|
  2. マンガ
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モリのアサガオ 5巻

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 新人刑務官と或る死刑囚の物語、「モリのアサガオ」は5巻にいたって急展開を見せる。
 主人公の直樹は実は死刑囚の子どもであり、すでに執行されてしまった実の父親は冤罪だったことが明らかされる(親友を守るために、罪をかぶって死刑になってしまう)。その事情を知っている検察官の養父によって主人公の直樹は引き取られ、育てられる。そして拘置所の死刑囚舎房に新人刑務官として配置されるという運命の必然が語られる。
 なんという偶然、そして必然の展開なのであろう。主人公は、死刑の現実をみて、「死刑廃止論」と「必要論」の間で揺れ続けるが、読者もまた衝撃的な展開の前に揺さぶられ、安易な結論をためらわせられるのだ。

テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/02/05(火) 15:37:03|
  2. マンガ
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カロッサ「ルーマニア日記」

 NHKテレビで藤沢周平の紹介をしていて、藤沢周平が青年時代に読んで大きな印象を受けたと語っていることを知った。全集で当たってみると「青春の一冊」というエッセイ(別冊文藝春秋平成元年10月号、新潮文庫「ふるさとへ廻る六部は」所収)である。
 カロッサはドイツの医師で、「ドクトルビュルゲルの運命」という医師を主人公とした作品があり、「ルーマニア日記」は、第一次世界大戦に医師として従軍した話である。淡々とした詩的で静かな自然描写であり、主人公が死者のノートから発見したとする断片の文章など、観念的・神秘的で理解するのが難しい。ただ、戦争というどうしようもないあまりの悲惨・残虐に対して、神秘的・超越的なものしか人間には頼るものがないのではないかという感覚はよく出ている。
 同じ第一次世界大戦をドイツ軍の側から描いた「西部戦線異状なし」(レマルク)と比べるとその対比は鮮やかで、「西部戦線」の方はもっと描写が即物的で、活動的である。38歳で医師として従軍したカロッサと、10代で学徒出陣したレマルクとの違いともいえるが、根本的ところでは、詩人であるカロッサと、ジャーナリストであったレマルクとの視点・文体の方法上の違いが大きいようだ。
ルーマニア日記 (岩波文庫 赤 436-2)

テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/02/04(月) 13:10:45|
  2. ドイツ文学
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モリのアサガオ 1巻

いま、「モリのアサガオ」というマンガを読み始めているが大変な話だ。

新人研修が終わって、拘置所の死刑囚の舎房に配属された主人公はお祝いに配給された大福を配るのだが、7人もの女性を殺した凶悪犯に食べさせるのはおかしいと義憤にかられて自分で食べてしまう。それを見てその死刑囚は泣きだす。大福が大好きだったからだ。

翌朝、その死刑囚は死刑を執行されてしまう。それを知って主人公は大きなショックを受ける。第1話はそんな内容だ。

国家による合法的な殺人が死刑執行であるわけだが、このマンガを読むまでは、ふだんあまり深く考えることもなかったことを深刻に考えさせられた。

テーマ:本の紹介 - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/02/03(日) 16:00:12|
  2. マンガ
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