つれづれ読書日記

日々の読書感想を、読みっぱなしにしないで忘れないうちにメモしておきたいと思います。

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アミーチス「クオレ」

クオレ

E・デ・アミーチス/和田忠彦訳、新潮文庫
 小学生のときに読んで以来久しぶりに読んだ。「機関車」や「フィレンツェの小さな代書屋」などいくつかのエピソードを読んで、かつての強烈な印象、心に残っていたシーンがよみがえってきて、やはり涙を誘われる。
 登場する子どもの善悪がはっきりしすぎていて、リアルでないところもあるが、他人を思いやる心の大切さ、博愛、自己犠牲のこころの大切さを訴えている。軍国主義的、愛国主義的な主張が強いところは、19世紀後半のイタリアの歴史的な事情、スペインやオーストリアの支配を打ち破って祖国の独立と統一をはたして間もないという国の事情、作者アミーチス自身が独立戦争に参加していることなど歴史的社会的な背景を考えると納得できる。
 そんな軍国主義的なところ、お説教臭いところがあるにもかかわらず、子どもの学校生活が生き生きと描かれていて、今日読んでもその文学的な価値は失われていない。この本を読めば、だれでも、忘れていた小学生時代の心の震えや新鮮な驚きの感情を思い出すと思う。今日なお名作として読み継がれていくべき本であると感じた。

 かつて読んだのは講談社版「少年少女世界文学全集」のイタリア篇で、今回読んだのは新潮文庫完訳版である。講談社版はまだ実家にあるので構成を調べてみると、子ども向けに半分以上縮めている。削除したのは戦争シーンや、大人や作者のお説教が直接現れているところで、矢崎源九郎による翻訳・編集は今日の目で見ても良質なものだと思う。
 和田忠彦訳によるこの新潮文庫版は絶版で、「平凡社ライブラリー」で再刊されている。
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テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/01/15(火) 18:30:36|
  2. イタリア文学
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